秋葉原プロレス「10周年記念大会 秋プロ小会議~感謝の章~」
以下は、まったくプロレスを知らない初心者の、ぬるい観戦記になります。お好きな皆様が読まれたら苦笑されると思いますが、これまで関心のなかったプロレスに心が動いた記録として書いておきます。
この記事の目次
インディーズプロレスの試合を見る
昨年からローカルヒーローにはまり、ショーやイベントに出かけるようになりました。その中でも、お気に入りで応援しているのが東京都葛飾区のご当地ヒーロー「仮面の守護者ゼロング」。じつはゼロングさん達はプロレスラーとしての顔をお持ちです。ショーではプロレス技が飛び交い、とても迫力があります。
そうなると、リングでのお姿も見てみたい!と欲が出まして、プロレスの試合に行ってみました。
2015年1月には、葛飾区のエイトホールで行われた「W.I.N」でのゼロングさんの試合を。3月には、水道橋アカデミアアーザで行われた「ミニカチョ4」でマッチョ大佐の試合が見れました。
ミニカチョ4の観戦記はこちらです。
試合会場の空気感にも慣れず、緊張の内に終わってしまいましたが、ライブで試合を見てみると、なるほど、これは面白い物だと。
秋葉原プロレス 10周年記念大会 秋プロ小会議~感謝の章~
そして、3度目の今回は、4月5日に蕨レッスル武道館で行われた「秋葉原プロレス 10周年記念大会 秋プロ小会議~感謝の章~」で、ヴァサライケウチ選手を見てきました。現場にも慣れ、そして、ほんの少し、プロレスのどこが面白いのかが、わかった気がしました。
試合の告知記事はこちらです。
2015・秋葉原プロレス10周年記念大会!
出遅れてしまい、第1・2試合は見逃してしまいましたが、その後の4つの試合は、選手それぞれ個性的で面白かったです。そして、最近少しづつ感じていた「プロレスってどこまでがガチなのか」が、昨日の試合を見て「そこが曖昧だからこそ、それが魅力」と、少しわかった気がしたのです。
以下、印象に残った試合を。
メインイベント:AKBW王座初防衛戦
AKBW王座初防衛戦 時間無制限1本勝負(4度目の防衛戦)
第3代AKBW王者
でかい一物選手(健プロ:悪役軍団山田組若頭)
VS
挑戦者
平田明選手(秋プロ)
どちらが一物選手か凝視
最後の試合は、お名前がユニークな「でかい一物」選手と「平田明」選手。思い返せばでかい一物選手は、1月のエイトホールでも試合を拝見していました。でもその名前のすごさは覚えていたのに、すっかりお顔を忘れていたので、赤いパンツの人の方が大きく見えるし、どっちが一物選手だっけ……と開始しばらくは一点を凝視していた糞ババアです(自虐)
ベルトをかけた試合で、アマチュアレスリングの世界でもベルトとかあるんだ、ちゃんと競いあってるのね……などと失礼なことを思いつつ、またこれも面白系の試合なのかな、と最初は思っていました。
結果は、平田選手の勝利
平田選手は、力尽きた一物選手に駆け寄り、ずっと手をにぎり何かを話していました。平田選手が男泣きしているのを見て、アレ?これも演出?最後はいい話し系にするオチ?なんてまだ少し思っていたんです。私、今はガチの方にいるの?フェイクの方にいるの?って、わからなくなって。
でも帰宅後、一物選手と平田選手のtwitterやブログを見て、あ、これガチだったんだ!と。引用し紹介させていただきます。
今日、平田が俺より覚悟とか想いとか含めて結果強くて、俺が弱かったから負けた。そんだけ。
でもまぁ秋葉原のベルトでは遊ばして貰ったわ。ラスボスお預けは心残りだけど。
まぁ続けてりゃ出来んだろ。まだ強くなろうって思う理由が出来たと思えばどーって事ねーわ
— でかい一物4.5秋プロ@蕨 (@dekai_itimotu) 2015, 4月 5
でかい一物選手のブログ記事「ベルト獲られちゃった」より引用、
平田は完全に目の前の俺を倒すことだけを考えていた。
俺もそのつもりだったけど、混じりっ気があったのかもしれない。
それにしても平田、覚悟とか想いとか、同時に俺に対する信用やリスペクトも感じられた遠慮ない攻撃だったな。
日常に暫く支障が出るくらい腰が爆発しそうだけど、まぁ受け止めて負けたんだから仕方ない。
最初秋プロ入ろうとした時、選手なんてきっと無理だからスタッフとしてだけでも関わっていきたいと思い参加。
でも練習を重ね、レスラーとしてデビュー。
時間は掛かったかもしれないけどデビュー7(8?)年目にしてついにシングル王者に。
— 平田 明 (@kikizp) 2015, 4月 5
つまり、誰にだっていろんな可能性があるわけだから何事も続けてみるべき。
— 平田 明 (@kikizp) 2015, 4月 5
面白い試合の中にも、肩が真っ赤に腫れ上がっていた選手もいたし、選手の苦しそうな息遣いやうめき声が聞こえたし、見ていて痛々しかった。
リングサイドで見守ってる人が「耐えて!」と声をかけてて、そうか、平気じゃなくて耐えてるんだと、ハッとしたんです。
テレビの中で見ていたプロレスは、痛そうだとは思ったけれど、痛いのかはわからなくて。しかも訓練してる人達だから平気なんだろうな、なんて思ってたんです。
でもそうじゃなくて、本当に痛くて苦しいんだな、と気が付きました。そこを乗り越えてまた立ち上がるからハラハラドキドキと夢中になって、その強さや闘志がかっこ良くて感動するんだな、と。
プロレスはガチなのか、否か
子供の頃テレビで見ていたプロレスで、やられる側の選手が、技を掛けられるのを待ってるかのように見えるのも、変だなーと思っていました。立たされてボーッとしているところに、ロープからボインッと飛んでいくヤツ(伝わってますかね)、あんな時はいつも、逃げちゃえばいいのに!と思っていたんです。
でも今思うと、あれも、本当に朦朧ともしてるんだろうし、また、技が安全にかかるように受けている側面もあるんだろうと。(お互いの技術と信頼があって技として成立してるというか)
そして「ハイハイ、そう来たのね?じゃ、こっちはこうするよ?」と、技の掛け合いになってるんだなと。
ルール、様式美、そんな感じの物があって成立しているスポーツエンターテイメントで、それじゃなかったら、ただのケンカなんだなと。
ガチだとかフェイクだとか、そんな分析は意味がなくて、演出も、用意されてるストーリーがあったとしても、それも含めて全てが、目の前で起きている「全力のリアル」なんだなと。
平田選手の涙も、一物選手の思いも、全てが本物だった。3度目の生の試合を見て、やっと、プロレスの醍醐味の入り口ぐらいを感じることができた、そう思いました。
セミファイナル:6マンタッグマッチ45分1本勝負
ヴァサライケウチ選手(秋プロ)
邪馬屠選手(RAW)
プリンス石井選手(WIN)
VS
Mr.Money選手(nkw)
鴉野ショウ選手(RAW/シンジケート)
TATSUYA選手(WIN/シンジケート)
ヴァサラ・イケウチ選手
この日のお目当ては、ヴァサラ・イケウチ選手の試合でした。ゼロングチームのどなたかなんですが、公にされていない?ようなので、そこはぼかしておきます。いつも見ているヒーローショーで活躍されている方が、プロレスの現場ではどんなエンターテイメントを見せてくれるのか楽しみでした。
ヴァサラ選手、かっこよかったです。その出で立ちは、ネットの写真等で少し見ていたのですが、本物を見ると改めて、怪しい魅力にやられました。
前半でMr.Money選手とやりあった時、ニタァと笑って向かっていった表情がすごくて。
技をかける時と、かけた後の身のこなしがすごく軽くて。
キレがあるというか、相手にダメージは与えているのに、余裕のある技の掛け方が、完全に技術で見下してるように見えて、すごくかっこよかったんです。
責められている時の表情さえ美しい。見られていることを計算つくしているような隙の無さ。天井にぶら下がった時がハイライトだけど、どの技も華があって、本当に素敵でした。
実況者の解説で、ヴァサラ選手ってカリスマ選手さんなんだと知りました。すごい方だったんですね。私、何も知らないで見に行ってました。
以下、当日していたツイート。相手チームに当日の熱に任せて失礼なことを言っていますがお許しください。
ズルいことされて負けちゃったー!うわあぁん!!(;´༎ຶД༎ຶ`)
— 忍苦さん (@369shizuka) 2015, 4月 5
でもカッコよかった。すごい技がいっぱい出た。相手側の悪いチームは力任せでつまんない。ただ体がでかいだけ。
天井ぶら下がったりトリッキーな魅せる技がいっぱいあって華やかだった!かっこよかった!! pic.twitter.com/vvBXecAspF
— 忍苦さん (@369shizuka) 2015, 4月 5
白いパンツの人は静かに狂ってて怖かった。すごいがんばってた。 pic.twitter.com/d45W9xfgKL
— 忍苦さん (@369shizuka) 2015, 4月 5
邪馬屠選手です。とても物静かな印象なのに、体の大きな選手をジッと睨んで、何度も何度も執拗に立ち向かっていった姿に狂気を感じました。
派手に威嚇する強面の選手が、立派で強そうに見えるのは当然で、邪馬屠選手のような方がしつこく迫ってきたら、その気迫はかなり不気味で強いのではないかと。
緑のパンツの人は昭和のレスラーみたいでよかった。真面目にやってる感じがした。 pic.twitter.com/JIo6LHzcia
— 忍苦さん (@369shizuka) 2015, 4月 5
プリンス石井選手です。昭和のレスラーとか言ってますが、古き良きスポーツ選手らしい紳士的な印象があったと言いたかったのでした。正統派の試合。
プロレスの魅力にはまりました
秋葉原プロレス10周年、おめでとうございました。記念すべき大会を見ることができて光栄でした。平田明選手、ベルトおめでとうございました。でかい一物選手の、更なるご活躍もお祈りしております。
ユーモラスな選手のキャラクター、激しい汗と息遣い、そして男の涙、情報量が多すぎて処理が大変でしたが、この混沌とした気持ちのまま、「面白かった!」「かっこよかった!」と思っていていいんですよね。
テレビで放映されるような選手の試合も、いつか経験してみたいと思いますが、インディーズ団体の個性溢れる選手と試合の手作り感、運営を支える皆さんのご尽力も含めて、大変な魅力だと感じています。現場でしか見れないから。
また秋葉原プロレスさん始め、様々な団体の試合を見に行きたいと思います。昨今「プロレス女子」が増えている等とメディアで言われていますが、気にしなーい。だって中年BBAは女子じゃないもん(自虐)
でもガチファンの皆さんのおじゃまにはならないように気をつけますので、よろしくお願いします。勉強しますので、いろいろ教えてください。
当日にしていたアホなツイート
山本 国鉄(秋プロ)vs エリリン高木(常陸プロレス)の試合から間に合った。国鉄職員のかっこうをしていて面白い。
— 忍苦さん (@369shizuka) 2015, 4月 5
青春18キックって面白いw
— 忍苦さん (@369shizuka) 2015, 4月 5
初めて見た秋葉原プロレス面白かった!キャラが立ってみなかっこよかった!でもTSUTAYAの人は小憎らしい!ずっとニヤニヤして余裕っぷりで!デカさの威圧感だけじゃん!1月のエイトホールでシンジケート宣言見て期待してたのにチョップばかり!もー!(逆にはまってる私
— 忍苦さん (@369shizuka) 2015, 4月 5
私の中ではもうTSUTAYAカードの人
— 忍苦さん (@369shizuka) 2015, 4月 5
TATSUYA選手ご本人に見つかってしまいました…(汗)
名前間違えんなよ!!笑TATSUYAなTATSUYA!!
— TATSUYA@たつや (@tatsuya_win) 2015, 4月 5
@369shizuka ヴァサラに勝った、ヴァサラに勝ったTATSUYAと申します。以後お見知り置きを。
— TATSUYA@たつや (@tatsuya_win) 2015, 4月 5
名前を間違えたのは、ヴァサラ選手のせいにしました(笑)
WINのTATSUYA選手。年初にsyndicate加入を表明した猛き若獅子。試合運びは良くも悪くも計算ができ、なんだかんだ勘定が合う印象。チョップが嫌なので正直戦いたくない。別件だが今TSUTAYAでは、AKB48の推しメンTカードが作れるキャンペーン中である。 #akip6
— ヴァサラ0419WIN@青砥 (@vassara_ikeuchi) 2015, 4月 3
プロレスファンの先輩方の、ありがたいアドバイス
@369shizuka それこそが「底が丸見えの底なし沼」という状態です。自分が「底」だと思って脚を置いたらぜんぜん違っていて、いったい「底」はどこなんだ??と訳がわからなくなるんですよ。
— プロ空頭(ぷろからあたま) (@soukasila) 2015, 4月 5
@369shizuka
プロレスラーは
相手の技を受けきって耐えて、
そしてそれから自分の技を出す!
これぞ王道プロレスですな!
— さくらみらい (@sakuramirai) 2015, 4月 5
@369shizuka ありがとうございます。
ヴァサラさんも様々な団体に参戦されていますし、もっと言えばプロアマ問わなければほぼ毎日どこかしらで開催されていると思いますので機会があれば是非また観にいらしてください。
きっと見る度に新しい発見や面白さが見つかると思いますんで。
— 怠惰のぐり_ノ乙(、ン、)_ (@griffonDS) 2015, 4月 7
すばらしい写真で試合をレポートされているブログがありました。紹介させていただきます。
秋葉原プロレス 10周年記念大会 – 撮影した写真 pss410j
昼大会同士をハシゴ : プロレスブログ(仮)
4月5日 秋葉原プロレス でかい一物 対 平田明 画像70枚 : プロレスブログ(仮)
4月5日 秋葉原プロレス 鴉野、TATSUYA、Mr.Money対ヴァサライケウチ、邪馬屠、プリンス石井 画像51枚 : プロレスブログ(仮)
追記:
でかい一物選手のブログ記事が、見始めたばかりの私にとって、大変勉強になる内容でした。リンクさせていただきます。
でかい一物の日記 : 僕が思うプロレス、僕が出来るプロレス
でかい一物選手、平田明選手から直々に、twitterでコメントをいただきました。ありがとうございました。
@369shizuka 有難うございます。元々WINは『痛みの解る子供を育てたい』てコンセプトがあると聞いて参戦し始めました。ゼロングも子供向けのコンテンツですし、お互いのお客様が両方興味持ってくれたらいいなと思っていたので、非常に嬉しいです。子供に伝えるのは大人ですし。
— でかい一物4.19WIN@エイトホール (@dekai_itimotu) 2015, 4月 18
@369shizuka ブログ読ませて貰いました。プロレスに興味持って楽しんで貰えたなら何よりです。ガチ八百なんてどうでもいい、僕等は真剣に闘ってます。それだけですけど、エンターテインメントなので観る人の好きな見方をしたらいいと思うし、難しく考えずにこれからも楽しんでくださいね♪
— でかい一物4.19WIN@エイトホール (@dekai_itimotu) 2015, 4月 18
@369shizuka 返事が遅くなりましたが、観戦ありがとうございます。
関東住みではないので、なかなか関東で試合することが少ないですが、機会があればまた観戦お待ちしております。
あと正確には優勝ではないですね。
— 平田 明 (@kikizp) 2015, 4月 19
@369shizuka トーナメントとかリーグ戦で1位になれば優勝でしょうけど、今回はタイトルマッチに勝ったということなので勝利とかそういう表記でいいと思います。
— 平田 明 (@kikizp) 2015, 4月 19
ご指摘をいただき、優勝の表記は修正いたしました。